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家族信託・民事信託ガイド

不動産オーナー様の「遺言書」と「家族信託」

更新日:

不動産オーナー様から、今後不動産をどう運用すべきか、また将来的に誰にどう引継いでいくのが良いか、法的に何か良い手はないかという相談を受けることが増えてきました。

当職が提案させていただく内容として、依頼者様のそれぞれの状況にもよりカスタマイズいたしますが、財産承継に従来から有効な「遺言書」の作成と、昨今話題となりつつある「家族信託」等があります。今回はそのふたつについて簡単にご説明させていただきます。

「遺言書」も「家族信託」も自分や家族を守るためのもの

どちらにしても作成されているか・いないかの点は、財産承継で大きな差となりますので、まず作成しておくことが大切かと思います。

「遺言書」には「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」がある

「遺言書」といっても、いろいろな種類の遺言書が法律に規定されておりますが、通常使われるのは、ご自身が全て手書きで作成する「自筆証書遺言」と、公証役場で作成してもらう「公正証書遺言」になります。

「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」のどちらもメリット・デメリットはあるものですが、まず作成しておくことが大切かと思います。

「家族信託」は新たな財産管理の手法の一つ

「家族信託」は新たな財産管理の手法の一つです。いわゆる「投資信託」とは全く別物で、ご自身の財産をご自身や家族で管理するスキームで、正式には「民事信託」とも呼ばれます。

遺言書の効果はオーナー様の死亡後にしか発生しないのに対し、民事信託はオーナー様の現役時代からも利用可能で、「相続」や「贈与」とも異なる法律効果を生むことができるため、オーナー様ご自身にも活かせる手続として注目されています。

たとえば、高齢な収益物件オーナー様(委託者)が、その管理をご子息(受託者)に任せ、しかしながら利益はオーナー様自身(受益者)が受け取ることが可能です。その際に贈与税等は賦課されず、またオーナーの認知症対策や、事務作業の軽減、昔でいう「隠居」のような環境を手に入れることも可能になります。

まとめ

かくいう私も、20代のころから遺言書の作成をしております。遺言書は「死ぬ」準備ではなく、自身が生きること、家族を守ることの責任として、作成を強く推奨させていただいております。詳細は事案により異なりますが、ご興味のある方はご相談頂けると幸いです。

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